「辞めて欲しくない人が辞めちゃった…」
「優秀だったのに辞めたいと言ってきた…」
このように、辞めて欲しくない人が辞めるといった事態は、多くの企業で発生しています。普通の社員ならまだしも、優秀な人を失うとなれば企業にとって大きな問題ですよね。
しかし、なぜ辞めて欲しくない人ほど辞めてしまうのか?
もし、長時間労働が理由で辞めてしまうのであれば、業務の一部をオンライン秘書などに外注するのもありでしょう。
今回は、辞めて欲しくない人が辞める理由について解説します。加えて、優秀な社員が辞める前にできる対処法も併せて解説するので、ぜひ参考にしてください。
辞めて欲しくない人が辞める理由
辞めて欲しくない人が辞める理由は多々あるものの、その大半は以下に該当しています。辞める理由を理解すれば、対処も可能なので参考にしてください。
● ステップアップを目指している
● 正しく評価されていないと感じている
● 作業量が多いと感じている
ステップアップを目指している
1つ目の理由は、ステップアップを目指している場合です。
優秀な社員というのは、仕事に対して熱意があるため、
「成長を感じられる業務を担当したい」
「もっと責任ある仕事を任せてもらいたい」
といったように、自身のスキルに対しても貪欲に上を目指す傾向があります。
もちろん、今の会社にいることでステップアップができるなら問題ありませんが、先輩社員の姿を見て、「これ以上のステップアップはできないな…」と感じるようなら、志が高い社員ほど転職を考えてしまいます。
正しく評価されていないと感じている
2つ目の理由は、正しく評価されていないと感じている場合です。
上司や同僚といった身近な人間は、優秀な社員を正しく評価していても、会社全体がその人を正しく評価しているとは限りません。
そのため仕事ができる人材は、
「仕事ができない人なのに先輩というだけで出世した…」
「○○さんは、売上が自分の半分なのに給料は自分と同じ…」
などのネガティブな感情を抱いている可能性があります。加えて、自分自身でも頑張っている意識が強いため、不当な評価に対しても敏感に察知する傾向が強いです。
その状態で、いつまで経っても正しい評価がされなければ、「もっと自分の価値を正しく見てくれる会社を見つけよう」と退職を考えてしまいます。
作業量が多いと感じている
3つ目の理由は、作業量が多いと感じている場合です。
辞めて欲しくない人というのは、仕事が早い特長があります。
例えば、Aさんが1日に5個のタスクを完了するところ、Bさんは10個のタスクを完了したとします。すると、必然的にBさんにばかり仕事が回ってきます。
最初の頃は、Bさんも「自分は頼りにされている」と感じていたかもしれませんが、その状態が長引くにつれて、
「なんで自分ばっかり大量の仕事をしてるんだろう…」
「他の人の方が仕事が少ないなんて不公平だ…」
と考えるようになります。
もちろん、作業が多いぶん給料が高くなったり、昇進したりすれば救いもありますが、これで給料は他の人と同じ、キャリアアップもないとなれば絶望的ですよね。
この会社にはいられないと考え始めて、もっと時間に余裕を持って仕事ができる会社への転職を考えます。
辞めて欲しくない人が辞める時の対処法①:ステップアップを目指しているケース
まずは、ステップアップを目指している場合の対処法を解説します。
新しい仕事を任せてみる
1つ目の対処法は、新しい仕事を任せることです。
ステップアップを目指している社員は、ただ出世意欲が高いだけでなく、新しい仕事へのチャレンジ精神が旺盛という特長があります。
新しい仕事をすれば、
「良い経験となって、仕事のスキルが高くなる」
「自分の将来性を会社に示せる」
といったメリットが考えられますからね。
そのため、ステップアップを目指している社員には、常に新しい仕事を与えて、モチベーション維持を図ってください。
そうすれば、辞めようとしていた社員も「この会社で頑張ればステップアップができるかも」と感じて、退職を考え直してくれるかもしれません。
頑張り次第で昇進できる環境作り
2つ目の対処法は、頑張り次第で昇進できる環境を作ることです。
多くの会社では、年功序列の風習が強く、若手社員はどんなに頑張っても出世しない環境ですよね。
しかし、そのような状態では、
「なんで良い仕事をしているのに出世できないの…」
「なんで仕事ができない○○さんが出世するの…」
とストレスが溜まってしまいます。
このような考えにならないためにも、頑張り次第で若手社員でも昇進できる環境作りが必要です。仕事のでき次第で昇進ができれば、キャリアアップを目指して辞めようと考えている人を、引き留められる可能性があります。
辞めて欲しくない人が辞める時の対処法②:正しく評価されていないと感じているケース
続いては、正しく評価されていないと感じている場合の対処法を解説します。
定期的に話し合う場を設ける
1つ目の対処法は、定期的に話し合う場を設けることです。
自分の評価に納得していなくても、社員みずから伝えてくる可能性は低いでしょう。わざわざ不平不満を言って、会社とトラブルになるぐらいなら、黙って退職した方が楽と考えがちです。
ところが会社側は、「要望を言ってくれれば対応するのに…」と考えているので、上記のような理由で退職されるのは非常にもったいないですよね。
このような事態を避けるためにも、社員と定期的に話し合う場を設けてください。
話し合いの場では、
✔ 仕事内容に納得しているのか?
✔ 給料に満足しているのか?
✔ 仕事量に納得しているのか?
✔ 人間関係でトラブルはないか?
上記のような内容を確認して、納得していない部分がある場合は、可能な限りの対処を講じる必要があります。
正しく評価する基準を設ける
2つ目の対処法は、正しく評価する基準を設けることです。
そもそも社員が正しく評価されていないと感じる場合、人事評価や査定基準が不明確な可能性があります。
そのせいで、
● 良い仕事をしても昇給・昇進がない
● 勤続年数だけで昇進する
といった事態が発生します。
これでは、仕事を頑張っている人ほどストレスが溜まるので、以下のような明確な基準を設けてください。
1.業績考課
1年間で、どの程度の目標達成ができたか査定するものです。売上や会社への貢献度といった数値化しやすいルールにすれば、公平性の高い評価が下せます。
2.能力考課
仕事や自主学習によって、どの程度のスキルを身に付けたか査定するものです。業績だけでは判断できない部分を評価するため、難しい作業に取り組んでいれば、高く評価するなどの工夫が必要です。
3.情意考課
仕事に対する熱意などを査定するものです。感情を評価するため、なかなか公平性を保つのは難しいですが、同僚や部下といった様々な立場の人から評価を集めることで正確な基準が設けられます。
このような評価基準を設けることで、正しく評価されていないといった不満を払拭して、転職を食い止められる可能性があります。
辞めて欲しくない人が辞める時の対処法③:作業量が多いと感じてるケース
最後は、作業量が多いと感じている場合の対処法を解説します。
業務の一部を外注する
作業量が多くて退職してしまう場合は、業務の一部を外注してしまうのがおすすめです。
今活躍している社員がやらなくてもいい仕事って結構あると思います。
他の人でもできる業務を外注することによって作業量が減るので、退職を防ぐことができます。
フジ子さん など安く業務を代行してくれるサービスでは、時給換算(最安)で1,390円バックオフィス系の仕事を行ってくるので、コストもそこまで増えません。
エース社員が退職するとなると損失は甚大なので、業務を外注してみるといいでしょう。
各社員の作業量をしっかりと把握する
対処法は、各社員の作業量をしっかりと把握することです。
どの企業でも、1人の社員が1つの作業を終えれば、次の仕事を与えますよね。しかし、何も考えずに仕事を与えていると、優秀な人ばかりに作業が回ってしまいます。
すると、仕事量が増え過ぎた社員は
「これ以上、こんなに膨大な仕事は続けられない…」
と退職を考えるでしょう。
そのような事態に陥らないためにも、各社員がどのぐらいの作業をしているのか、しっかりと把握してください。
具体的な対策としては以下があります。
1.実測法
作業量を管理する人が、実際に現場に出向いて社員一人ひとりの作業量を観測する方法です。同じ作業を繰り返す定形作業の測定に適しています。
2.実績記入法
作業量を管理する人が、作業の発生頻度と時間を記録してもらい、一人ひとりの社員が、どのぐらいの作業をしているのか調べる方法です。作業内容を明確化することで、正確なデータが抽出できます。
3.推定比率法
社員一人ひとりが行った1日の作業量を、業務時間から逆算して測定する方法です。1日の作業時間を調べるだけで実施できるため、忙しい中でも業務量の把握が行えます。
このような方法で、社員の作業量を把握できます。
そして、1人の社員に仕事が偏っている場合は、他の社員にも作業を割り振ってバランスを取ることが大切です。
まとめ
今回は、辞めて欲しくな人が辞める理由と、それぞれの理由に対する対処法を解説しました。
どんなに良い仕事をしても評価されなかったり、自分にばかり仕事を割り振られていると、ストレスも溜まってしまいます。そのせいで優秀な社員が辞めてしまうのは、非常に持ったないですよね。
この事態を避けるためにも、正しい評価基準を設ける、話し合いの場を設定する、1人の社員に作業が偏るのを避けるといった対処法が必要です。
正しい対処を講じれば、現時点で辞めようと考えている社員を引き留められることがあるので、辞めて欲しくな人が辞めてしまうと悩んでいるなら、ぜひ参考にしてみてください。
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