海外向けビジネスを拡大するには、海外マーケティングによるブランド戦略を徹底する必要があります。
しかし企業ごとにマーケティングをしているつもりでも、海外マーケティングになかなか成功しないという企業も多数あるのです。
日本とのマーケティング施策の違いは、企業が成功できない理由となりえます。
特にネット上で行う海外Webマーケティングでは、日本で行う手法や成功するポイントが異なります。
海外マーケティングで成功するには、それぞれの国で成功した例から、学ぶ必要があるのです。
成功した企業は、ローカライズできていたり、効果的にWebマーケティングできています。
反対に失敗してしまった企業は、調査不足などの同じような特徴を備えています。
この記事では、海外マーケティングとはなにかやユニクロや資生堂などの成功事例、おすすめの海外マーケティング支援業者などをご紹介します。
海外マーケティングとは
海外マーケティングとは主に海外に住んでいる人や企業を対象にして商品やサービスを販売することとして定義します。
海外住んでいる人に対してプロモーション(広告)などをを行ったりすることによって、問い合わせ数の増加や売上の増加を狙います。
また、プロモーションを成功させるために行う市場調査なども海外マーケティングの一つです。
海外の紙媒体に広告を出すこともあれば、GoogleやFacebook、Amazonなどを使って海外Webマーケティングを行います。
海外に住んでいる人をターゲットにマーケティングを行うので、日本人にとっての当たり前が通用しなく、現地の価値観に合わせた海外マーケティングを行う必要があります。
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日本と海外マーケティングの違い
海外マーケティングを成功させるには、日本と海外マーケティングの違いを把握しておく必要があります。
主な日本と海外マーケティングの違いには、下記の3つがあります。
・海外向けの商品を売っているのか
・海外ではアウトソーシングを徹底
・国ごとの集客方法の違い
上記の点は、日本と海外マーケティングの大きな違いとなります。
さらに項目別に詳しく見ていきましょう。
海外向けの商品を海外でも販売
海外マーケティングと日本の違いとして、商品が海外向けになっているのかという点もあります。
通常のマーケティングでは日本に住んでいる住民をターゲットとしているので、日本人が多いですが海外マーケティングでは海外に住んでいる人をターゲットしているため、外国人に売るケースが多いです。
また、日本での検索エンジンはGoogleが一般的ですが、中国は中国百度、韓国はNaverが一般的です。
日本人の馴染みのないWebサービスを使い集客を行うこともあるため、難易度は高めです。
海外ではアウトソーシングを徹底
マーケティングに関わる業務のアウトソーシングを徹底するのも、日本と海外のマーケティングの違いです。
日本では比較的一般的な飛び込み営業も海外ではほとんど行われません。
営業やマーケティングなどを外部の専門家に委託することで、新規顧客を集客します。
納品後のトラブルやフォローの段階でも、営業マンが対応しない場合が多いです。
組織自体が分業やアウトソーシングを徹底しているので、役割が分担されています。
日本の企業がマーケティングを行うのと、海外のマーケティングではこのような違いがあるのです。
国ごとに集客手法が違う
最後の点として、国ごとの集客手法が異なる点も違いとして挙げることができるでしょう。
国ごとによって使われるプラットフォーム異なります。
例えば、日本で使用されるSNSはFacebook、Twitter、Instagramなどですが、世界第二の経済大国の中国のSNSはWeChat、QQなどです。
WeChat、QQなどは欧米圏や日本ではほとんど使われいなく、独自の発展をしているプラットフォームが多数あり、海外マーケティングをする際にはこれらを攻略する必要があります。
海外マーケティングで成功している日本企業の特徴
海外マーケティングで成功している日本企業の特徴を見ていきましょう。
ローカライズされているか、Webマーケティングに力を入れているかがポイントです。
実際に海外マーケティングを行う時に、参考にしておきたい特徴となっています。
ローカライズできている
海外マーケティングに成功している企業はローカライズができています。
ローカライズとは、現地でも使えるように、また現地で受け入れられるように対応させることを指します。
国によって国民性も変わるので、Webマーケティングを変更しなければなりません。
日本の感覚と現地の感覚が大きく異なることがあります。
例えば、日本でのTwitterのアクティブユーザー数は4,500万人とFacebookの2,800万人とTwitterの方が使われていますが、アメリカではFacebookが一番使われています。
これは、匿名性の違いで日本人は匿名性好みますが、アメリカ人はそんなに気にしないため、このような差がうまれると言われています。
これはアメリカ以外でも同様で、TwitterよりFacebookユーザーの方が多くなっています。
海外と日本では価値観が異なるので現地ユーザーの声をリサーチするようにしましょう。
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Webマーケティングに力を入れている
日常的にインターネットを活用している現在では、Webマーケティングの重要性はましています。
インターネット広告だけでなく、動画広告、SNS広告と様々なプラットフォームを活用して、マーケティングを行うことが必要なのです。
Webマーケティングを通して、自社サイトや自社商品の購買意欲を高める施策が行われています。
日本以外でも、Webマーケティングを制することができるなら、現地のマーケットを制することができると言えるほど重要な施策です。
ネット上で商品を比較することが多くなっているので、有益な情報を発信することは大切です。
それだけでなく、その国で主流となっているSNSに広告を出稿することもポイントとなります。
Webマーケティングと一口に言っても、どのような施策を行うのかは異なるのです。
まずは、現地でのSNSやインターネットの活用事情などを考慮しましょう。
そのうえで、適切なマーケティング施策を行えるなら、海外マーケティングを成功させることができるでしょう。
海外マーケティングで失敗している日本企業の特徴
海外マーケティングで失敗してしまった企業には、どのような特徴があるでしょうか?いくつかの特徴を見てみましょう。
競合調査不足
最初に挙げることができるのは、調査不足ということ。
マーケティングを行うに際して、現地の調査を行います。
進出先での競合や市場状態を十分に調査できていないと、マーケティングに失敗してしまうでしょう。
十分に調査ができていないと、実際に進出した際に国内企業よりも力を持った競合が参入してくる可能性があります。
例として、キリンホールディングス株式会社が海外に進出した際の失敗例があります。
2009年にオーストラリア大手の当時のライオンネイサン子会社化しました。
さらにフィリピンのビール大手サンミゲルに出資し、約半数の株式を取得。
ブラジルのビール会社であるスキンカリオールも買収しました。
しかし海外進出したにも関わらず、2015年の決算では1,140億円が特別損失となりました。
これは、世界首位のアンバイザー・ブッシュ・インベブとの競争に敗れたことが原因です。
2004年にベルギーのインターブリュー(Interbrew)とブラジルのビール会社アンベヴ(AmBev)との合併で、インベブが誕生します。
2008年にはインベブとアンバイザー・ブッシュが合併して、アンバイザー・ブッシュ・インベブとなりました。
世界首位のアンバイザー・ブッシュ・インベブは、ブラジルのビール市場でも力があり、キリンはビール最大手の販売力に負けた形となります。
自国の企業だけでなく、海外企業が参入する可能性も含めて調査しなければいけません。
参考URL:https://www.digima-japan.com/knowhow/world/4740.php
現地の習慣を考慮できていない
マーケティングをして、データを取っていたとしても、現地の習慣などを考慮できないというのも失敗の特徴となります。
日本の習慣や当たり前は、海外では当たり前にはなりません。
例えば食べ物であるならば、イスラム教国では、ハラル認証を受けないと現地で販売できないなどがあります。
またインフルエンサーの影響力の大きさなどは、各国の習慣によって異なります。
例えば、中国ではインフルエンサーのことを、KOL(Key Opinion Leader)と呼ぶほど影響力が強くなっています。
KOLマーケティングという言葉があるほど、マーケティングに取り入れる手法が一般的です。
KOLマーケティングとは、WeiboやWechatなど、中国で主力となるSNSでプロモーションを行います。
それぞれの商習慣や文化があるので、現地の習慣を調査したり考慮する必要もあるでしょう。
現地の習慣をどれほどマーケティングに取り入れることができるかも、海外マーケティングの成功を左右します。
海外マーケティングの成功事例①中国
中国での海外マーケティングに成功した事例から、どのような施策に効果があるのか見てみましょう。
【資生堂】動画インフルエンサーによる施策
資生堂ジャパン株式会社のマキアージュは、幅広い層の女性から支持を集めているブランドです。
すでに認知度はあるブランドでしたが、個別の商品の魅力を訴求するという目的がありました。
そこで、中国の動画インフルエンサーによるプロモーション施策を実施します。
結果としてプロモーション動画は、336万回の再生をほこり、SNS上でコメントが集まります。
実際にECモールにも多くのアクセスを集めることができました。
参考:https://www.aainc.co.jp/news-release/2018/01721.html
【エテュセ】動画プロモーション
株式会社エテュセは、肌に優しく、可愛いパッケージが多くの女性の支持を集めるコスメを販売しています。
国内での人気商品である「オイルブロックベース」の販売を目的とし、プロモーション動画を作成します。
結果として動画を投稿してから、約1日半で商品が完売するなどの良い結果を見ました。
参考:https://www.aainc.co.jp/news-release/2019/01808.html
海外マーケティングの成功事例②韓国
韓国での海外マーケティングの成功事例から、どのようなポイントがあるのか見てみましょう。
【ユニクロ】韓国での割引施策
カカオトークは韓国のスマホユーザーの95%が使っているSNSです。
ユニクロはカカオにアカウントを作成することで、集客に成功しています。
友達になると、割引クーポンを発行し、また毎週指定商品の割引クーポンが発行されます。
発行したクーポンの45%が、オフライン店舗で使われているなど、効果的に集客できている良い例です。
参考:http://koreanitnews.blogspot.com/2012/07/sns.html
【SK-Ⅱ】ブランド確立
SK-Ⅱは化粧品ブランドとしての立場がありました。
しかし東日本大地震の際に売り上げが落ち、また競合に対抗できないなど人気が落ちました。
そこで、販売価格の見直しと現地支店を開店するなど、ローカライズする施策を実施したのです。
再度SK-Ⅱが消費者の間で浸透し、化粧品ブランドとしての地位を保つことができました。
状況が変化した時に、競合の変化やローカルのニーズに柔軟に対応できた例となっています。
参考:https://workshift-sol.com/research/detail/32
おすすめの海外マーケティング支援業者
海外マーケティングの例を見てきましたが、おすすめの海外マーケティング支援業者をご紹介します。
LIFE PEPPER
LIFE PEPPERは、海外マーケティング支援の会社で年間600社の相談を受けるなど実績豊富です。
有名なPOLAや自治体の愛媛県、中小企業など大小様々な企業のコンサルティング経験があります。
対応地域は欧米系や東アジアなど様々な国の海外マーケティングを支援しています。
たくさんの会社の海外マーケティング支援経験があるので、実績を求めている企業におすすめです。
クロスマーケティング
海外マーケティングに欠かせない、海外調査を主な事業としています。
海外に20拠点あるので、複数国での調査も可能です。
ブランド戦略に関わる調査や競合調査など、マーケティングに役立つデータの収集を依頼できます。
まとめ
海外マーケティングは、日本で行うマーケティングと異なります。
それにはプラットフォームの違いだけでなく、効果のある手法の違いもあるのです。
海外で効果が期待できる手法を用いてマーケティングを行うために、マーケティング支援業者に依頼するのをおすすめします。
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